レッドブル
原題: Red Heat
監督: ウォルター・ヒル
公開: 1988年(日本)
上映時間: 106分
製作国: アメリカ
視聴: TV吹替え(テレビ朝日)
story __
大がかりな麻薬組織撲滅のために尽力するソ連の警官イワン・ダンコ(A・シュワルツェネッガー)。ようやく組織のボスを追い詰めるも、ボスはダンコの同僚を殺して国外へ逃亡する。 逃亡先のアメリカでボスが偶然逮捕された事を知ったダンコは、母国へ連れ戻す命を受け、冷戦真っ只中のアメリカへ向かう。
report __
「痛快B級アクションとはこの映画のためにある賛辞だ!」といっても過言ではない、B級の名作です。
80年代後半から90年代半ばにかけては、まさにB級アクション映画の絶頂期でした。シルベスタ・スタローン、ドルフ・ラングレン、スティーヴン・セガール、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、そしてわれらがアーノルド・シュワルツェネッガーと、筋肉にものをいわせたヒーロー達がスクリーン狭しと悪者を叩き潰していく姿に、「いくら何でもやりすぎ! 一体どっちが無法者なんだ!?」と思わずツッコみたくなるほど。
この『レッドブル』も、そのど真ん中に君臨する作品です。
まぁ、映画そのものについては、ここで真剣に論じる必要もないでしょう。この映画はTVでも何度も放送されていますが、僕が初めて観たのはおそらく小4~5年くらいだったでしょうか。あの頃ですら、「アメリカやソ連って本当にこんな感じなの? 警官ってここまでやっていいもんなの?」なんて思っていたのに‥‥
(この時代錯誤の名作を21世紀にもなって放送したテレビ朝日は、本当にエラい!)
およそ20年もの時を超えてもなお、やはり『レッドブル』は『レッドブル』のままだったところが、名作たる所以です。軽快なテンポ、オーバーなアクション、絶妙な(汚い)セリフ回し‥‥全てが変わらず僕の感覚だけを、あの頃まで巻き戻してくれるのです。
もしかして、僕が変わってない(成長していない)のか? いやいや、この映画をいまだに面白いと思う自分が存在している事に嬉しさを覚えてなりません。
また、テレビ朝日の功績は、当時の吹替え版をそのまま放送したところです。シュワルツェネッガー役が玄田哲章は不動ですが、アメリカでコンビを組む相棒刑事役には、今は亡き名優・富山敬の声のままだったことに感激して目頭が熱くなりました。
新しく吹替えし直したり、DVD版では声優が変わっていたりと、とかく吹替え版は受難が多い中、20年も前の思い出の吹替えにまた巡り逢えるとは! 録画したDVDディスクは、永久保存版です。
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