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沈黙の奪還

沈黙の奪還
原題: SHADOW MAN  本編時間: 95分
監督: ミヒャエル・ケウシュ  制作: スティーヴン・セガール、他
製作国: アメリカ、イギリス、ルーマニア  日本公開: 2007年
視聴: TV吹替え(2013/08/01)

 

story __

元CIA捜査官のジャック(セガール)は引退後、アメリカで企業家として成功を収めていた。とある休暇を、亡き妻の故郷・ルーマニアで娘と過ごす計画だったが、ジャックは仕事の都合で一日遅れで出発することになった。先行した娘と義父と現地で合流するも、何者かによって目の前で娘は誘拐され、義父は爆殺されてしまう。怒りに燃えるジャックは、異国ルーマニアで娘の救出に乗り出す。

 

comments __

んー、これはヒドイ。この『沈黙』シリーズ、もはや映画ではないね。なんか、毎回決められたパターンを繰り返してるだけのアニメのよう(『タイムボカン』みたい、と言えば少しは伝わるかな)。シチュエーションなど小手先で変えながらも、根底にある部分は常に同じだからマンネリ。とにかく工夫が足りなすぎます。

どんなに今がコックでも起業家でも、セガールの元CIA設定、いつもどおり。これで大手を振って殺しのライセンス執行です。相手がマフィアだろうと警察だろうと、異国の地であろうと、おかまいなしのやりたい放題。たぶん本職よりタチ悪いなー。んで、相手はバサバサ死んでくのに、自分だけ大体ほぼ無傷でしょ。最初の10分くらいで「またいつもどおりの展開か」と、そこからは物語を楽しむというより、なぞり作業の確認だもんね。それとこれも恒例、セガールのつまみ食い。ほぼ毎回娘がいる設定なのに、競演女優(ヒロインにしては微妙なビジュアル多し)と節操なくイチャイチャ。しかも、劇中のセガールはけっこう平常心とかにうるさい精神論者なのに。そのへんは自制ストッパー働かないのね。劇中のセガールのどこに惚れる要素があったのかも、苦笑いです。

今作の見所を(しいて)挙げれば、セガールの銃さばき。まー、銃の射撃が早い早い!人質とられても、前後で挟まれても、数人に囲まれてもセガールの早撃ちが勝利。あげくには、ヘリコプターを普通の銃で撃墜する始末。本当にセガールの、セガールによる、セガールのための作品なんですが、実は敵キャラの情けなさもシリーズ屈指かもしれません。散々泳がされた挙句、およそラスト20分を切るとお役御免とばかりに、賄賂だらけのルーマニア警察⇒瞬殺、暗躍したアメリカ工作員⇒瞬殺、ルーマニアマフィア⇒部下やはり瞬殺でボスはサミングされ失明、ドンデン返しを狙ったまさかの義父登場⇒ 気孔波で内臓破裂一発KO(これこそまさか)。無敵すぎるセガールのドヤ顔がちらつくけど、そもそも『沈黙』シリーズって、もうこういう楽しみ方(観方)なんだろね、きっと。

余談ですが、セガールの娘役の子も、いつもブス。ホント、よくこれでオーディション通ったねってくらい。たぶんスポンサーの娘か身内なんだろうなぁ(適当)。今作も例外に洩れず、ブスーでした。

 

score __

★☆☆☆☆☆☆