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アリエナ 禁断の女子高生

DVD、字幕

初見

金持ちが通う私立高に転校してきたアリエナは、お嬢様フェリッパに目をつけられ、何かと嫌がらせを受ける。

元はフェリッパの友人だったファビアンがアリエナと急接近したことや、アリエナがラクロス部に入部し顧問や他の仲間から支持を集めるようになると、フェリッパはさらなる憎悪を募らせる。

しかしある時、フェリッパが行内で一人にいるところ石を投げつけられる想像が起き。。。

 

アリエナが何とも言えないブスカワイイ?ような、不思議なビジュアル。でも最初から最後までずっと眉なしだったのが見慣れなかった。

みんなフランス語っぽい発音で話してるけど、劇中でアリエナがパリ行きに憧れてるって話が出てるからフランスの話じゃない??

まー、とにかく何を言いたいのか、何をしたいのか、わかりにくい映画だった。さらには微妙にフランス映画的な感じもあり、全体的に退屈だった。

アリエナは親友のヨセフィンを目の前で亡くし、それが自殺扱いになってるけど、実はアリエナが橋から突き落としてた、、、そこはある程度予想できた。個人的には、ヨセフィンの死⇒アリエナPTSD⇒公立校から私立高への転入って流れで考えてたから、現実にはアリエナの転校(が決まったのが)きっかけで、ヨセフィンブチ切れ「裏切りや!」⇒橋の欄干に立って挑発⇒アリエナ挑発に乗って実行だと、転校の理由そのものは別に大したことないのか?

それをアリエナ=サイコパスの疑いで話が進んでいくから、どうにも尻すぼみ感が拭えない。アリエナと同行して転校してきたカウンセラー?みたいな妊婦も、アリエナは問題児みたいな言い方するけど、実際には何をやったか言わないし。フェリッパなんて、アリエナ宅に不法侵入して「サイコパスの証拠を掴んだわ!」と喚いたわりには、ヨセフィンからの手紙、アリエナのちょっと怖いイラストスケッチ、そしてヨセフィンとの百合現場写真を暴露しただけ。(結果、別に大したことないじゃんと視聴者の気持ちがシンクロしたかのように、フィリッパは決定的に信用を失いました。どっちがサイコパスなんだよってなぐらいに白い目で見られて。だってさ、フィリッパのお付きJK二人も完全に百合モードだったし、そもそも女子校の百合なんてわりとあり得る話なんじゃないの?)

で、この映画のわかりにくい点は、ヨセフィンの悪霊ものなのか、それともアリエナの二重人格(ヨセフィンが取りついたことによる)ものなのか、今一ハッキリしないこと。劇中、ヨセフィンの幽霊自身が「私は幽霊だから手を出せるわけないじゃん」って言っちゃうから、一応はフィリッパ暴行・殺害も、ファビアン殺人未遂も、あとシャワールームで百合迫られた時のロロへの反撃も、みんなアリエナによるものになるのか?フィリッパやロロはまだしも、とても友好的だったファビアンにまで危害を加える意味あるか?(しかもアリエナ宅から自転車で帰宅するファビアンをわざわざ追いかけて襲うって、結構な身体能力よ)

ラストはアリエナが自分で自分を刺したのか(良心の目覚め的な)、はたまた流れ上刺さったのか、、、ヨセフィンを刺したつもりが自分の腹にハサミが突き刺さって、おそらくはそのままご臨終。これだと、その直前に喉元掻き切ったフィリッパはアリエナが殺したことになるよね。なんだかちょっと救われない。せっかく仲良くなった、本当によい子のファビアンも報われない。

転校生に狙っていた友人(ファビアン)を奪われ、ラクロス部での地位も奪われ、果てに周りの信用も失い、アリエナを追い込むつもりが逆に追い込まれていくフィリッパ。この子のストーリーがある意味一番リアルだったな。

本当は★0点も考えたけど、ファビアンが可愛かったので★1とします。